前回に続いて電気の町・佐久間町のシンボル「佐久間ダム」に貯められた水で発電する佐久間発電所を紹介しています。開閉所を更に奥に進むといよいよ発電機のある場所に到達します。
ちょっと芸術感のある発電所のプレート 第1発電所は、発電機が4基あって、それだけで35万kwも発電するらしい。火力発電に換算すると相当数の二酸化炭素排出を抑えるらしいので環境に優しいらしいが、佐久間ダムそのものの建設で環境に悪い……という説もある。まあ、佐久間町が今では日本最高気温を記録するようになったけど、これは佐久間ダムによって天竜川の水量が減り、霧などが発生しなくなったためであろうとも推測される。流れもあまりないので、熱の循環もないのでこんなに暑くなったのではないかという説もあるらしい。
ちょっと芸術感のある発電所のプレート
……で、この発電機がある上にはこういった変圧器が設置されています。一番手前の変圧器には「4号変圧器」というプレートがあります。発電機1つにつき、変圧器1つなのかな?
大型の変圧器がズラリと並ぶ
山の上の佐久間ダムから取水された水は山の落差を利用して水車を回して、その動力で発電機を回します。水車を回し終わった水はここから見ることができます。
変圧器の遥か下から発電を終えた水がわさわさ流れてくる このエリアを「放水路」と呼ぶらしい。これがまた隣の天竜川と比較して水量が多いので怖いくらいの迫力があります。ちなみに脇に立っている案内板には、
変圧器の遥か下から発電を終えた水がわさわさ流れてくる
傍らには内容的にはちょっと古い放水路の案内が
……と書いてあります。打ち直すと……、
放水路
佐久間ダムから2本のトンネルで発電所内の水車へ送られた水が水車をまわしたあと この放水路を流れ出て天竜川本流にかえされます。発電所が最大出力で運転している時、ここに流れる水の量は毎秒306トン(ダンプカーで毎秒50台分)です。
……だそうです。1秒間にダンプ50台分の水ってすごいぜ!
あ、でも実際はこの放水路を通った水は天竜川本流にはかえらず、もう一度発電に再利用されます。所謂、水のリサイクル!天竜川対岸の佐久間第2発電所に地下トンネルを通って流れて行き、そこでもう一仕事するんですね。
……で、その大量の水が流れる放水路を真上から見ると……、
豊富な水量に足がすくむ……
こんな感じ。落ちたらスゴイことになりそうです。更に、これを以前に紹介したJR飯田線の天竜川橋りょうの歩道から見ると、
天竜川橋りょうからもゴーという音が聞こえるのです
……という感じです。これまた迫力ですよ!
まあ、水力発電によって二酸化炭素排出量が減ることを思えば、火力発電よりはエコなんでしょうね。別に水質汚染するわけでもないし、更に再利用しているくらいですから……。佐久間発電所は発電所を2つ抱えておりますが、1つ下流にある秋葉ダムに至っては3つまで発電所があるくらいです。さすが電源開発と感心してしまいました。
では、次回は対岸の佐久間第2発電所を見たいと思います。